新築するときに外部の検査は必要?良い家を建てるための第三者検査まとめ

折角の家づくり、本当にキチン作られているか、第三者の目で見て評価を聞いてみたり、現場の検査をして欲しいと思ったことがあると思います。また、工務店が「第三者の検査を入れていますから!」というケースも多いですが、それらは本当に信頼できるのでしょうか。

新築や住宅購入の時の検査について、まとめてみます。

そもそも第三者検査って?

家を建てるときに、施工者以外の人間や組織が実施する検査を入れることです。たとえば、国の機関であったり、独立した民間組織であったり、ここでは発注者と施工者以外の第三者が行う住宅の品質に関する検査のことを指しています。

事実上義務付けられている国の検査

建築確認申請

行政または行政が指定する確認検査機関が、建築基準法に準拠しているか、図面と実際の現場で検査をします。確認申請で許可が下りないと着工できませんし、完了検査が終わらないと住宅ローンが降りないので、都市計画区域外を除き、絶対に行われる検査です。地域によって異なりますが、書類による申請の後、耐力壁と金物取付後に躯体の構造が見える状態で行う中間検査、建物が立て終わったときに内装や設備が法律に準拠しているか確認する完了検査があります。

瑕疵担保責任保険

10年以内に重大な瑕疵があったときに、保険金が支払われる瑕疵担保保険というものがあります。保険を支払うに際して、基準に見合った建築物が建てられているか、保険機構が実施する検査があります。事実上加入義務がありますので、瑕疵担保責任保険の検査は間違いなく実施されます。通常、基礎の配筋終了時と内装下地貼り工事の直前までに2回検査が来ます。

良く使われる性能の認定や検査

住宅性能評価表示

長期優良住宅などの認定に必要な、耐震等級や断熱等級を取得するために、評価を依頼します。多くの第三者評価と言われると前述の瑕疵担保責任保険か住宅性能評価表示を指しているのではと思います。住宅性能評価表示は、確認申請や瑕疵担保責任保険と異なり、任意の検査ですのでその分信頼が置けると思います。

設計段階の評価(設計性能評価)と、施工・完成段階の現場検査(建設住宅性能評価)があり、後者の方がより安心です。概ね、設計性能評価が7万前後、建設住宅性能評価が10万前後の費用がかかります。

長期優良住宅

長期優良住宅とは、長期にわたり良好な状態で使用するために、必要な措置が講じられている住宅を指します。住宅性能評価表示の耐震等級2以上、省エネ対策等級4以上、劣化対策等級3相当以上などの条件を満たし、75㎡以上の面積があり、維持保全計画が策定されているなどの条件を満たした住宅が認定されます。税制や住宅ローンの優遇などがあるので、工務店でお勧めされることもあるかも知れません。

国の検査は信用できるの?

建築確認申請も瑕疵担保責任保険も国の検査ですので、検査自体は一定の水準にあるとは思います。しかし、これら検査後に社内検査でミスが発覚するケースも無いわけではありません。特に確認申請の中間検査とかは結構な数を捌いているので、必ずしも・・・という印象は僕も感じます。そもそも検査が通らないと、仕事が滞ってしまうので、良くも悪くも多少は融通が利いちゃうのかも。

家づくりについてプライドがある工務店なら、そもそもの施工と社内検査の方が遙かにレベルが高いことも少なくないでしょう。

工務店が手配した検査が不安なら、独立した調査会社も

本来の検査の趣旨から言えば、工務店が手配したり、義務みたいな検査を第三者とするのではなく、完全に中立の組織に施主側がコンタクトをとる、というのが正しいかもしれません。さくら事務所建築Gメンの会住宅検査カノムなど、業界では名の知れた独立系の住宅調査会社もあるので、気になる人は1度問い合わせをしてみると良いと思います。新築の場合、概ね10万~20万前後の費用がかかるようですが、検査の厳しさと中立性はとても期待できます。僕も良くブログなどを拝読しています。

建築事務所に監理を依頼するのは?

これまで多数の工務店と仕事をしている建築家や設計事務所であれば、勘所を押さえた設計監理が期待が出来ます。ただし、建築事務所なら、どこでもいいかというと違います。建築士もRC造に強い人、木造に強い人、意匠に強い人などそれぞれにタイプがあり、目的に対してフィットする人に仕事をして貰う必要があります。検査の経験があるか、得意かどうかを聞いてみるのが正解とは思います。

検査を申し出たら、工務店とは喧嘩にならないのか

そもそも、完全に疑心暗鬼になるのであれば、その工務店で家を建てることを辞めるべきです。「うちを信用していないのか」というようなことを言う工務店も怪しいと思います。まともな工務店であれば、お客さんと喧嘩腰で対立する前に、不安に感じさせてしまったことを先に恥じるでしょう。どういった点に懸念があるのか伝えれば検査も含め、前向きに信頼関係の回復と、状況の改善に動いてくれると思います。

最も着工後に検査を考える前に、そもそも信頼できる工務店を、頑張って勉強して探す、というのが施主さんにとって最も意味ある戦略でしょう。その勉強が大変だったり、時間が無かったりする時には、そもそも「契約前に」調査会社にアドバイスを求めるのが賢いかもしれません(もちろん有償ですよ)。

第三者検査は、より良い家づくりの為のツールです。自分の志向にあった家づくりが得意で、仕事に前向きな工務店と巡り会えるといいですね。

代表タガミ

個人的には、1度独立系の住宅調査会社のインスペクションを受けてみたいです!インスペクターを「敵」と思うと厄介なだけですが、現場をより良くする同士と思えば、もの凄く学ぶ機会になると思います。(※もちろん、インスペクションにわざわざお金を払って頂かなくても、力の限りきっちり作ります)

この記事を書いた人

田上知明

AFP・2級FP技能士 / 2級建築施工管理技士 / 省エネ建築診断士
東京で3年間の会社員勤務の後、自分の家を自力で建てることを志して、建築業界へ。自分の家を建てるはずが、お客さんの家ばかりを建て続けて、結局そのまま大工をするようにになってしまい、結婚を機に鳥取の智頭町へ移住。
美しい田舎で建てたり狩ったりしながら、ぼちぼち暮らしたいと思っていたが、意外と忙しいのと、自分の家がまだ建てられていないことが目下の悩み。