山陰合同銀行の住宅ローン2段階固定金利は、フラット35より優秀だと思う理由

リスクコントロールの観点から、基本的に住宅ローンは固定金利+繰り上げ返済を推奨しています。

しかし、一般的な銀行は、変動金利のプランがほとんど。そうすると、金利の安いネット専業銀行のフラット35一択、と思いきや、山陰合同銀行の2段階固定金利住宅ローンが優秀なので、最近専らこれを推奨しています。(別に山陰合同銀行の回し者ではありません(笑)実はまだ会社の口座すらありませんし。。。)

山陰合同銀行の2段階固定金利とは

フラット35は全期間固定金利で、借りた時点の金利が返済まで続きます。一方、山陰合同銀行は10年目まで金利が低い分、11年目から金利が上昇します。2019年11月現在の金利であれば、当初10年間が0.8%、11年目以降が1.6%(一部条件あり)になっていました。フラット35は、1.17%(頭金1割)です。単純に金利だけ比較すると、フラット35の方がお得に見えますが・・・ちょっと計算してみましょう。

実際のケースで比較してみます

3,000万借り入れたケースで比較してみましょう。(※なお、ボーナス払いはしていませんが、実際は総額の40%をボーナス払いにすることができます。)

フラット35
1.17%
全期間固定
  • 月々支払額 87,083円
  • 総支払額36,574,759円
  • 利息割合17.976%
  • 286,583円総支払額が安い!
山陰合同銀行
0.8%(1.6%)
二段階固定
  • 月々支払額81,918円(11年目以降90,104円)
  • 総支払額36,861,342円
  • 利息割合18.614%

やはり、これを見る限りフラット35の方が安いじゃない、ということになりますね。

住宅ローンで、意外と馬鹿にならない取組手数料

しかし、取り組み手数料を考慮すると話が違います。フラット35の場合、割と取組手数料が高いのです。

フラット35
1.17%
全期間固定
  • 月々支払額 87,083円
  • 総支払額36,574,759円
  • 利息割合17.976%
  • 取組手数料600,000円(ARUHI、自己資金1割)
  • 総支払額37,174,759円
山陰合同銀行
0.8%(1.6%)
二段階固定
  • 月々支払額81,918円(11年目以降90,104円)
  • 総支払額36,861,342円
  • 利息割合18.614%
  • 取組手数料55,000
  • 総支払額36,916,342円
  • 258,417円総支払額が安い!

というわけで、金利だけでなく、取組手数料を踏まえると、逆転します。

この金額差に加えて、

  • 近所で対面で相談できること(お客さんにとってオンラインのみでは抵抗がある場合もあるので)
  • すでにお客さんが口座を持っているケースが多いこと
  • フラット35よりも事務手続きが簡単

であることを考えると、変動金利でいけるだけの資産的余裕ないし金融リテラシーがある場合を除けば、山陰合同銀行は優秀といえるのではないか、と思えるのです。少なくとも、お施主さんに僕はお勧めしやすいと感じています。

現金に余裕があるなら、預金連動型も

さらに資金的な余裕があれば、預金連動型というのもあります。金利が0.2%あがるかわりに、毎月預金残高(住宅ローン残高の50%が上限)の分の金利をキャッシュバックするというもの。webサイトによれば、3,000万借り入れた際の預金残高の目安は、546万以上でメリットを享受できるということですが、これは保守的な資産運用、として考えるのが良いと思います。

預金連動型の借り入れ条件(1.0%、11年目以降1.8%)で10年経過したとき、住宅ローンの残債は22,411,316円。

11年目到達時に1,100万までなら、資産を預金で保有してもいい、また少なくとも300万以上は維持できる自信がある、という家計の状況であれば、リスクフリーで適用金利の資産運用をするのと同じ効果があります。経済の状況や金融センスによっては、それを上回る運用も十分可能と思いますが、当座のキャッシュは持っておきたいし、資産運用はしておらず、銀行に貯金しているだけというのであれば、有効な選択肢になり得ると思います。少なくとも、窓口で投資信託を買うよりも遙かにマシです。

預金連動型住宅ローンの仕組み

とにかくよく考えることが大事!

と、山陰合同銀行を押しましたが、僕の中では、鳥取や岡山北部で住宅ローン借りるにあたって、無難にお勧めしやすいプランだなと感じている、だけです。

もし、自己資金が3割以上あって、団体信用保険不加入にして、生命保険をかけるのであればARUHIのスーパーフラット7Sは固定で金利が0.49%(11年目以降は0.74%)だったり、そもそも万が一の金利上昇局面で繰り上げ返済できる自信があれば、0.457%という変動金利のプラン(住信SBIネット銀行)も存在します。※いずれも、2019年11月時点

個人ごとにリスクや金融戦略は異なります。大切なのは、よく調べて考えることです。工務店に任せきりでリスクの高い変動を借りていたり、もっと良い条件で借りれたのに金利が高いプランで申し込んでしまったりすると、住宅にかけられる予算が削られるということに他なりません。3,000万借り入れるなら、固定金利が0.1%違うだけで生涯の支払で60万以上の差が出ます。

60万あれば、例えばこんなことができます。

  • ペアガラスの樹脂サッシがトリプルガラスに
  • 天井に150mm断熱材(高性能グラスウール16Kとして)を追加
  • 食洗機と衣類乾燥機をつけて+新しい冷蔵庫買う
  • 第三種換気を熱交換型1種換気に

このどれもが劇的に快適性を向上させるでしょう。つまり、一生懸命家の総額の予算を気にするよりも、金利の総支払額に注意を払う方が良いということが言えます。

まとめ

  • 岡山県、鳥取県なら山陰合同銀行は割とお勧め
  • 住宅ローンを比較するときは、取組手数料も考慮して比較する
  • お金については自分の頭で考える

おまけ:お勧めのアプリ

ちなみに、ローン計算には、 iLoan Calcというアプリが優秀で僕は気に入って使っています。iOS限定なのが玉に瑕ですが、お勧めです。

この記事を書いた人

田上知明

AFP・2級FP技能士 / 2級建築施工管理技士 / 省エネ建築診断士
東京で3年間の会社員勤務の後、自分の家を自力で建てることを志して、建築業界へ。自分の家を建てるはずが、お客さんの家ばかりを建て続けて、結局そのまま大工をするようにになってしまい、結婚を機に鳥取の智頭町へ移住。
美しい田舎で建てたり狩ったりしながら、ぼちぼち暮らしたいと思っていたが、意外と忙しいのと、自分の家がまだ建てられていないことが目下の悩み。