代表的な芝の種類(高麗芝・姫高麗芝・TM9・ティフトン芝)の違い、植えた直後〜根付くまでの水やり、芝刈りを始める時期と頻度、1年を通したお手入れのポイントを、施工と維持管理の両面からわかりやすくまとめました。
芝の種類
高麗芝(こうらいしば)
日本の住宅でもっとも一般的な芝。価格が安く、暑さや踏みつけにも強く、お手入れも比較的ラク。「コストを抑えたい」というご家庭におすすめです。
姫高麗芝(ひめこうらいしば)
高麗芝の改良型で、葉が細く密度が高い、絨毯のような美しい仕上がりが特徴。庭園やゴルフ場グリーン、ドッグランなどでも使われます。「ワンランク上の芝庭にしたい」方向けです。
TM9(ティーエムナイン)|省管理型コウライシバ
トヨタ自動車が開発した高麗芝の改良品種。最大の特徴は葉の伸びが遅く、芝刈りが年1〜2回で済むこと。価格は高麗芝の2〜3倍と高めですが、「手間をかけたくないけれど芝庭は欲しい」という方の決定版です。
ティフトン芝
ゴルフ場やサッカー場でも使われる西洋芝で、踏みつけと回復力が最強クラス。緑の期間も長め。「子どもがサッカーをする」「ドッグランにしたい」というアクティブなお庭に向いています。お手入れは多めです。
種類別 早見表
| 項目 | 高麗芝 | 姫高麗芝 | TM9 | ティフトン芝 |
|---|---|---|---|---|
| 葉の細かさ | 普通 | 細かい | 細かい | とても細かい |
| 美観 | ◯ | ◎ | ◎ | ◎ |
| 踏みつけへの強さ | ◯ | ◯ | ◯ | ◎ |
| 緑の期間 | 普通 | 普通 | 普通 | 長い |
| 芝刈りの頻度 | 月1〜2回 | 月1〜2回 | 年1〜2回 | 月1〜2回 |
| お手入れの手間 | 少なめ | 普通 | とても少ない | 多め |
| 初期費用 | 安い | 普通 | 高い | 普通 |
| おすすめの方 | 一般的なご家庭 | 美観重視 | 手間を最小限に | アクティブに使う庭 |
植えてからの水やり
芝生で一番失敗が多いのが、植え付け直後の水やり不足です。最初の1ヶ月でしっかり水をあげられるかで、その後の活着(根付き)が大きく変わります。
- 植え付け〜2週間:朝か夕方、毎日たっぷり。夏場(6〜9月)は朝夕の1日2回
- 2週間〜1ヶ月:1日おきへ徐々に間隔をあける。指で引っ張って剥がれなければ根付きOK
- 根付いた後(春・秋):雨が降らなければ週2〜3回、朝にたっぷり
- 根付いた後(夏):週3〜4回、最低でも2〜3日に1回。猛暑日は朝夕1日2回
- 冬:休眠期のため基本的に不要
水やりは朝の涼しい時間帯がベスト。日中は葉焼けや地温変化で芝にストレス、夕方遅くは葉に水が残って病気の原因になります。葉が丸まって青白くなってきたら水切れのサインなので、すぐにたっぷりあげてください。
芝刈りの時期と頻度
最初の芝刈りはいつ?
植え付け直後は根がまだ張っていないので、すぐに芝刈り機をかけると剥がれてしまいます。植え付けから約1ヶ月後、草丈が5〜6cmになった頃が目安。指で引っ張って簡単に持ち上がらなければ、最初の芝刈りOKのサインです。
- 春(3〜5月)植えの高麗芝・姫高麗芝:約1〜1.5ヶ月後
- 夏(6〜8月)植えの高麗芝・姫高麗芝:3〜4週間後
- TM9:植えたシーズンは芝刈り不要のことも多い
- ティフトン芝:約3週間後
- 秋以降に植えた場合:翌年5月頃
最初は短く刈り込まず、葉先を少しカットする程度に。2回目以降から徐々に通常の刈高に近づけます。
年間サイクルと頻度の目安
暖地型の芝は4月下旬〜10月いっぱいが芝刈りシーズン。6〜9月の成長最盛期がもっとも頻繁、11〜3月の休眠期は刈りません。
- 高麗芝:月1〜2回/刈高25〜30mm
- 姫高麗芝:月1〜2回/刈高20〜25mm
- TM9:年1〜2回/刈高20〜30mm
- ティフトン芝:月1〜2回/刈高15〜20mm
「軸刈り」をしない
短く刈り込みすぎて茎まで切ってしまうことを「軸刈り」といい、その部分は茶色く枯れ込んでしまいます。全体の長さの3分の1以上を一度に刈らないのが鉄則。伸ばしすぎてからまとめて刈るのではなく、こまめに少しずつ刈るのがコツです。
年間のお手入れカレンダー
- 春(3〜5月):サッチング(枯れ草除去)、エアレーション、目土入れ、春肥
- 夏(6〜8月):芝刈り、水やり、追肥(6〜7月頃に1回)、雑草対策
- 秋(9〜11月):芝刈り回数を減らす、秋肥(9月頃)
- 冬(12〜2月):基本的にお手入れ不要。茶色くなっても枯れていません
緑のお庭で過ごす時間は、想像以上に豊かなものです。ぜひ、芝のある暮らしを楽しんでみてください。

