家を建てた後にかかるメンテナンス、どこにいくらかかるのか?

家は建てて終わりではありません。快適で安全な住環境を維持するためには、定期的なメンテナンスが必要です。メンテナンスを怠ると、建物の劣化が早まり、大きな修繕費用が発生する可能性があります。また、エネルギー効率の低下や、健康被害に繋がる恐れもあります。

一般的に、住宅のメンテナンスは、大きく分けて以下の4つに分類されます。

  1. 点検: 専門家による定期的な点検。
  2. 軽微な補修: 小さな傷や汚れの補修、消耗品の交換など。
  3. 計画的な修繕: 外壁塗装、屋根の葺き替え、設備の交換など、一定の周期で行う大規模な修繕。
  4. 突発的な修繕: 自然災害や事故などによる、予期せぬ修繕。

このうち、4は保険で賄うことになりますが、1~3は家を立てるという行為について回るものです。
多くの方が、家を建てる際には、建築費用にばかり目が行きがちです。しかし、住宅ローン以外にも、建てた後にかかるメンテナンス費用というランニングコストが存在します。

「外壁塗装にはいくらかかるのか?」「給湯器の交換時期はいつ頃?」など、疑問を感じている方も多いはずです。また、メンテナンスを怠った場合、どのようなリスクがあるのか、具体的にイメージしにくいことも問題です。例えば、外壁のひび割れを放置すると、雨漏りが発生し、建物の構造体に深刻なダメージを与える可能性があります。

これらの問題を解決するためには、家を建てる前から、メンテナンス計画を立て、費用を把握しておくことが重要です。

メンテナンス費用は、住宅の規模や築年数などによって異なりますが、一般的に、築10年~15年で、外壁塗装や屋根の補修、設備の交換など、まとまった費用が必要になることが多いです。弊社の場合は板張りや左官、ガルバリウム鋼板で外壁をすることがほとんどですので、素材としては20~30年は持ってくれると思っております。

以下は、主なメンテナンス項目の費用と時期の目安です。

  • 外壁の交換: 約20年~30年ごと、約100万円~200万円
  • 屋根の葺き替え: 約30年~40年ごと、約150万円~250万円
  • 給湯器の交換: 約10年~15年ごと、約35万円~50万円
  • システムキッチンの交換: 約25年ごと、約50万円~150万円
  • ユニットバスの交換: 約25年ごと、約50万円~150万円
  • 太陽光発電パワーコンディショナの交換: 約15年~20年ごと、約15万円~25万円
  • 換気装置の交換: 約15年~20年ごと、約10万円~20万円
  • サッシやドア可動部のパッキン等補修: 約10年~20年ごと、約3万円~10万円
  • サッシの交換: 約35年~40年ごと、約100万円~150万円

比較的高額だ、印象を受けられたかと思います。これらメンテナンス費用は、決して安くはありませんが、計画的にメンテナンスを行うことで、将来的なおり大きな出費を抑えることができます。

家を建てる際には、建築費用だけでなく、メンテナンス費用も含めた、長期的な資金計画を立てることが重要です。後々メンテンナンスがしやすい素材や、点検交換がしやすい家のつくり方を追求していきたいですね。

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