よく使う無垢フローリング材について、それぞれの特徴と選定理由をまとめました。無垢材は吸放湿によって動きますが、足触りがよく、時間を経てもへたらないため、標準採用としています。
1 バーチ(カバ)
淡い乳白色です。硬度は中程度で足当たりが優しく、塗装後も黄変しにくいため、白基調の内装を長く保ちたい方におすすめです。微細な導管が湿気の吸放出を穏やかに行い、梅雨時期でも足元がベタつきにくい点も好評です。


2 オーク
虎斑(とらふ)模様が現れるオークは、クラシカルから北欧テイストまで幅広く調和します。導管が太めでオイルが浸透しやすく、年を追うごとに深い飴色へ。適度な硬さがあり、傷は目立ちにくいと思います。代表の自宅でも採用しています。

3 西南樺(桜)
桜特有のほのかな赤色は、夕方の照明とも相性が良く、落ち着いたリビングを演出します。表面は緻密でささくれが少なく、素足での感触は柔らかいです。実際の桜ではないのか、と言われますが、本来の山桜はもっと黄みがかった色になります。

4 栗 /オリエントチェスナット
栗はタンニンを豊富に含み、防腐・防虫性が自然に高い樹種です。硬度はオークよりやや高く、椅子の引きずり傷にも強いのが特長。荒々しい年輪がアクセントになります。

5 ウォールナット(オニクルミ)
クルミは比重が軽く、反りが出にくい安定材です。足裏に伝わる温度が柔らかく、冬場もひんやり感が少ないです。木目を浮かび上がらせるブラッシング加工も可能です。代表の自宅で採用しています。なお、ブラックウォールナットになると価格が2倍以上になります。

6 アカシア
深いブラウンからハチミツ色まで混ざるアカシアは、一枚ごとに表情が異なります。デザイン要素が強いため、建具や造作をシンプルにまとめても空間に奥行きが生まれます。ちょっと部屋がうるさいと感じるかもしれません。

7 マホガニー
気品漂う赤褐色と滑らかさ
世界三大銘木の一つマホガニーは、光沢のある滑らかな肌目が特徴。室内に格調を求める方や、アンティーク家具を愛用される方に最適です。熱伝導率が低く、冬でも冷たさを感じにくいです。

8 チーク
油分を含む最高級耐久材
天然の油分と樹脂が多く、耐水・耐腐食性に優れるチーク。船舶甲板にも使われるほど安定性が高く、浴室前や土間続きのダイニングでも安心して採用できます。色は黄金褐色から茶褐色へと深まります。高級感はあり寸法も動きにくいですが、バーチや桜の2倍以上の単価になります。

まとめ
見た目をかなり支配します。